社会人はリラックスしたい

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どきどきの冒険がしたい人におすすめのラノベ オンラインゲームが好きな人にはささるはず

どこかにいきたい、冒険したい。そんな人におすすめのラノベを紹介します。

 

ファイナルファンタジー 11

大作mmorpgのノベライズ。ノベライズといってもff11のストーリー?設定?やゲーム内クエスト、ダンジョンを使って独立した物語が構成されているので誰でも楽しめる小説となっている。本作の魅力はやはり冒険感とボーイミーツガールだ。

 

 

未知への対面が冒険というのではないだろうか

ストーリーはドラクエで言えばドラキーは余裕で倒せるとか、ポケモンでいうニビシティジムに挑むくらいから始まる。まだ未熟でちょっと強い敵からは逃げ出していたパーティも、使える技が増え、仲間が増え、いける街が増えていくようになる。その成長模様を見るのはある種の爽快感や充実感がある。

 

序盤を抜けた証拠となる街ジュノに主人公がたどり着いた時には、なんだか自分のことのように嬉しくなるとともに懐かしくなった。管理人は高校時代に偏差値が10くらい下がるくらいオンラインゲームにハマった経験があり、限られた情報の中一進一退の冒険をしていた。ff11という小説への思い入れは、読書体験と自分の冒険を重ねていた故かもしれない。

 

どんなmmorpgにも中級者に入った証となるような街があると思う。ff11はもちろんラグナロクとかリネージュとかアスガルドとかメイプルストーリーとかみたいなゲームをやった人には特に理解してもらえるのではないか。

 

 

主人公は金髪だが…

古い小説だけあって現代のお決まりの外にある、というのが今思い返した感想だ。

なにしろ主人公は挿絵でピアスをしており、黒髪とか引きこもりとかみたいな読者の感情移入を誘う手法は全くない。むしろ主人公は田舎出身なので、お前にはこの街はせますぎるねぇと祖母に言われてしまうやんちゃ坊主だ。

もちろんチャラいとかは全くなくティーダのような好青年なのでそこは安心してほしい。

 

 

ヒロインは黒髪ロングだが…

ヒロインは結構手が出る系だ。ルイズのように愛情の裏返しとかではなくナチュラルに強気で生意気で実力行使に躊躇いがないという感じ。

当時は驚いたものだが、冒険者という職業柄かおしとやかな人は登場せず、女性キャラは割とみんな好戦的な感じだったような気もする。

 

最初は旅の仲間といった彼ら彼女らも物語の進展とともに仲が深まっていく。ニヤニヤできるとこもたくさんあるので期待してほしい。

 

余談だが、ファンとして残念で仕方がないのは著者であるハセガワみやび氏の別作品のノベライズでは、ff11にあった良さがスポイルされており薄めたお粥みたいになっていることだ。

 

 

最後に

思った以上にたくさん書いてしまった。大学のサークル誌に好きな本ファイナルファンタジー11と恥ずかしげもなく書いた黒歴史もあるくらいはまった小説だ。今は中古で安く売ってると思うので是非読んでみてほしい。

 

 

灰と幻想のグリムガル

アニメ化もされた人気作。異世界転生ものの中でも異端なのは俺よえー系であることだ。

 

 

弱さこそが出発点であり全ての軸

読んでみればなんの才能もない人たちというわけでもないでもない。

しかし、少なくとも生まれながらのチートスキルはもちろんなく、下着の調達にも苦労しているのが読者の憐憫を呼び、この人たちは弱いんだろうなーと感じてしまう。

 

どきどきの冒険

そういう部分は未知のダンジョンに挑んでいくシーンで真価を発揮する。

本作はダンジョン探索の部分にも力を入れた描写がされている。ダンジョンでどう進めばいいか戸惑うシーンではどきどきするし、周囲の状況や敵の倒し方がわからず苦戦するシーンではこちらまで酸素不足の部屋に放り込まれた気分になる。

 

なにしろこの人たちは弱く、なんとかなりそう感が常にほとんどないのだ。綱渡りのような冒険を続ける中で、無知や非力という横風がパーティを突き落とそうとする。そんスリルを味わえるのは本作の大きな魅力である。

 

パーティの意思と心理の描写

能力的な不安さを一つの軸とするならもう一つの軸は意思の弱さだ。つまりハードもソフトも弱いということだが、こちらはじわじわとした進歩を見せる。

 

泣いたり愚痴ったり判断を先延ばしにしたりする場面も割とある。というか何かあったらそういうシーンになってしまうが、激しい戦いに身を投じる彼ら彼女らはじわじわと自らの道と役割を自覚していく。

非常に曖昧かつスローペースな部分もあるが、どだい余り物組の彼らに少年漫画のような覚醒シーンというのは無理な話なのだ。

むしろバカキャラだから常に元気とかそういう安直な描写に逃げることなく、等身大のパーティメンバーたちを描くことでキャラクターをたたせたことは素直に凄いと言えるポイントだ。

 

サイドストーリーの趣がある日常パート

弱さを主軸に書いてきたが、主人公たちはずっと戦ってるわけではなく、風呂に入ったり酒を飲んだりというシーンも多い。

ワンピースのように宴じゃーという感じでなく、ハルヒロとメンバーの何人かで〇〇のことをどう思ってるのかというような話をする。なくてもよいが、あるとキャラクターへの理解が進む。

こういう部分はグリムガルらしいところであり、管理人のお気に入りポイントである。

 

アニメは傑出した部分は少ないかもしれないが、キャラデザが良くなり音楽が多用され、戦闘シーンにはそれなりの力が入れられている。声がつくと非常にランタがうざい。個人的には9話がお気に入り。

 

 

 

ネタバレありですが、感想もあります。

 

herumo.hatenablog.com