原作厨とロリコン絶対殺すマン アニメ「盾の勇者の成り上がり」1話 2話 感想 出来が良いのは誰が有能だったから?
こんばんは、へるもです。
盾の勇者の成り上がりのアニメ、すごいすっね!1話と2話の感想です。
ネタバレありなのでご注意ください!
1話 1時間スペシャルはさもありなん
アニメ「盾の勇者の成り上がり」より 盾の勇者の製作委員会
意味ありげなボールに、荒廃した世界と主人公たち・・・導入がかっこいい!
この作品は日本語と英語の同時配信とのことで、そのためか海外ドラマを意識しているとのことです。その言葉に負けないくらいの雰囲気がでていました。
作品の本質と視聴者のニーズをうまく掬い上げている
おーと思ったのは話すとクドクなりがちな説明をかなりうまく省いている点です。
・勇者たちは皆”違う”日本からきた
・盾は敵の一部などの素材を吸収し、その素材に応じた進化
・進化した盾は固有スキルを持っている
ストーリーの理解を優先するために説明を重めにする⇔作品への没入間を優先して説明を省く、というトレードオフというのはアニメに限らずフィクションでは重要なテーマです。
前者は「転スラ」、後者は難しいですが「とある」とかがそうかな?
あまりに省かれすぎてよく分からないものになったあげく、原作者がツイッターで補完してくれるというのは時々みかける光景です。
(何かほほえましくて実はそのやり取りを見るのも好きなのですが)
それに対しては本作品は見せ方がうまい上に取捨選択がきっちりされており、必要のある説明は絵の完成度を上げることで画面に練りこみ、さらに”見せたい”ものから外れてしまうものはばっさり削っている印象を受けました。
そのおかげで、作品への理解と没入感を両取りできる構成になっています。
うーむ、凄くね。
主人公がうざくない
原作より精神年齢がかなり高く設定されているような?
もともとそういう意図があるようで、「ちょっと大人にしました」みたいなインタビューもありましたが、私の目には移る主人公は、それを超えて原作の主人公が成長した後の姿のようにさえ見えます。
あるいは20を超えてもまだ大学生な人と、高校を出て社会でいろいろ経験した人の違いを感じるという方が正しいかもしれません。
ぶっちゃけ原作の尚文様は割りといきって他人sageでうざいので、これくらいの落ち着きがあると見てて安心できます。(笑)
精神年齢の高さと、リアル目より(漫画チックさが少し薄い)の絵がマッチしていてよい雰囲気を出していますね。戦乱物はこれくらいのほうが好きです。
アニメ「盾の勇者の成り上がり」より 盾の勇者の製作委員会
敵のバルーンがリアル調な作画から浮いているような印象もありますが。(笑)
王様が無能すぎて笑う
女性冒険者?マインへの暴行未遂事件で追放される盾の勇者尚文。
被害者の言葉を鵜呑みにし、まともな立証プロセスを経ないまま”容疑者”の社会的立場が危うくなるというのは痴漢冤罪事件を彷彿とさせます。
にしても、王様が無能だな。
モンスター災害である波に対する切り札としてわざわざ呼んだのに4人しかいないうちの一人の勇者を手駒から放してしまうなんて・・・法治国家ばんざい!
最初から盾の勇者は軽く見られており、民衆もなんか盾の勇者を見下すところがあるので、何かあるのでしょうが、ちょっとあれですね。
1話で終わっていたらヘイトマックスの状態で続き!となるので、主人公が自分なりに生きる道を見つけて、ヒロインと出会うところで終わるというのは英断だったと思います。
2話 尚文様とラフタリア
2話の見所はひたすらにコレでしたね。
割と普通の家の生まれのようですがご飯を手づかみしたり、頭に手をかざされて身をすくめてしまったり、彼女の過酷な人生がうかがい知れます。
不憫な女の子が主人公(王子様)に救われるというのはシンデレラに代表されるような古典のひとつで、ありがちと思ってしまいますがそれでもやはり魅力的です。
彼女と尚文様の生活のシーンやEDなどは、柔らかい音楽と非常にマッチしていました。
アニメ「盾の勇者の成り上がり」より 盾の勇者の製作委員会
さらに裏切り以来目が据わりまくっていた尚文様も、スキルでテンションがあがったり、ラフタリアに柔らかい笑顔を向けたり、随分と雰囲気が穏やかになりましたね。
まだ帰りたいという思いは強そうですが、召還当初のように異世界生活を楽しむ余裕ができているのかもしれません。誰かを助けて自分も救われるというのは素晴らしい。
幼女形態は2話で終わる
ラフタリア(7歳)があまりに可愛かったので各所のロリコン勇者様からもったいないという声が出ていますね(笑)
亜人は年齢ではなく能力に応じた姿をとるという設定は面白いです。管理人は登場人物が(何年後かに)成長した姿が出てくるというのが凄く好きなので、こういうのはとても良いです。
ラフタリア第一形態(7歳)
アニメ「盾の勇者の成り上がり」より 盾の勇者の製作委員会
↓
アニメ「盾の勇者の成り上がり」より 盾の勇者の製作委員会
2話のなかだけでも少し成長したような?
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ラフタリア最終形態(18歳)
誰が凄いのか?
・尚文の精神年齢UP
・説明を画面と演出に収めきる
・ストーリーの割り切り
ここらへんは原作を踏まえた上でアニメでさらに進化した部分と感じます。これはなんでなのかな、と思っていろいろ調べたのですが、下記を見ていると監督、シリーズ構成、プロデューサーともに有能感がありますね。いいなと思った部分が全て意図的であったことが分かります。
原作の完コピだとなんか飽きるので、やはりニュアンスや魅せ方に違いがあると見やすさがぜんぜん違います。これは勝ったながはは。
「盾の勇者の成り上がり」阿保孝雄(監督)×小柳啓伍(シリーズ構成)対談【前編】「ゲーム的要素はあるが、あの世界は紛れもない“現実”である」 | NewsWalker
「盾の勇者の成り上がり」阿保孝雄(監督)×小柳啓伍(シリーズ構成)対談【後編】「“波”戦で描こうとした尚文とラフタリアの“コンビネーション感”」 | NewsWalker
ちなみに、製作はキネマシトラスという会社です。
ネット上で名前が出てくることはあまりないですが、「東京マグニチュード8.0」や「ゆゆ式」、「メイドインアビス」という名作を輩出しています。
「くまみこ」が気になる。
アニメ制作会社ランキングでは24位と低めに見えますが、White FoxやGonzoを抑えてこの順位です。結構凄い。
クオリティの高すぎるアニメ制作会社ランキング | ランキング・投票コミュニケーションサービス[VOTECLOUD(ボートクラウド)]
2クールもあるらしいですが、日米各言語同時配信をしているらしく、安定したスケジュールでの製作が期待されます(?)
今後どうなるのか、期待大です。
原作も日米で結構売れ続けているといいますし、漫画は特に槍の勇者のやり直しからが本編といわれるほどです。(笑)興味がある方はぜひ。
原作小説
漫画 槍の勇者のやり直し 特異な設定にびびります(笑)
「槍の勇者のやり直し」1巻 にぃと著