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映画感想 「劇場版 おっさんずラブ」仕事と私どっちがダイジなのよ!を男同士でする笑い 【ネタばれあり】

こんばんは、へるもです。

 

いつもの漫画感想とは打って変わって映画「劇場版 おっさんずラブ」の感想です。

 

 

すさまじいエネルギーと世界への没入感

おもしろくてビックリ。いや、まじで。

 

この作品は映画の予告を見て知りました。映画に限らずシリアスめなものが好みなのですが、予告のギャグがきれっきれで気になっていたんですよね。

 

本編は期待通りギャグが豊富でした。ストーリーはもちろんおっさん達のラブ。

(そういえば管理人(男)はBLが好きな後輩に「誘い受け」ですね、って言われたことを思い出しました。小学生のときにちょいちょい痴漢?にあったのですが、誘ってねーわ!(笑))

 

付き合って、その後はどうなるの?というところをギャグに数えるのは間違っているのかもしれませんが、夢や出世のために忙しくて相手のことを構えなかったり料理するけど後片付けとか全然しなかったり、それで険悪になったり。仕事と私のどっちが大事なのよ!ってやつですよね。これ。

 

世の中にあふれる男女のあるあるをその想定される役割をあべこべにして突っ込んでくるとなんだか笑ってしまいます。シリアスな笑いというやつですね。

というか、題名がおっさんずラブというコミカルな名づけなので、男女だと冗談も許されない雰囲気が生まれる話題であっても、そこで笑いたかったら笑ってもいいんだよといわれている気がします。

 

そのほかにもゴールデンカムイでもあったサウナネタをはじめ、君の名はやローマの休日のパロディもあったり、多彩な恋愛模様もあったり、トップダウンの無茶な要望(ここだけ現実に引き戻される)もあったりと、やたらと詰め込まれており、時間を忘れてしまいました。

 

 

癒しキャラ

管理人の一押しは武川さん。

 

この手のめがねキャラは割りと地味になる印象があるのですが、病院でのシーンから始まった儚い物語はかなり目立っていましたね。見た目まじめ厳しいという感じの造詣なのに、一途健気素直過ぎる。我の強い人たちがそろう中、健気な彼は清涼剤のようでした。(いいすぎ)

 

シンデレラのように靴を履かせてあげているのに、そこで思い出すのは忘れていた春田のことだったし、報われぬ、、、かなわぬ恋でも、気づかれる恋でも、あなたを想う、、、からの壁ドン!!!

 

強い!このおっさんは強いぞ!!

 

 

名優たちの凄さ

いきなりですが、日本の実写映画はあまり見たくないな、って人は多いのではないでしょうか。

 

別に海外の映画はやはりすばらしいという”舶来思想”があるわけでもないですし、アニメ、イズ、クールジャパンみたいな考え方も持っていないはず、、、なのですが、セリフまわしやストーリーに妙な違和感を覚えてストーリーに熱中できない、ということが多々あった結果、日本+実写の組み合わせへの期待値はかなり低いものになった感はいなめません。

 

そんな中、この映画の二人の部長は凄かった。

役柄上、演出にはコミカルさとシリアスさが混ざっているのですが、その演じ分け具合が絶妙でした。人間のもっている複数の表情(ペルソナ)のうちの幾つかをものすごく強調させることで、こんなにもストーリーのテンポにメリハリがつくものなのか、と驚きました。

 

映画を見ているときに感じる中だるみのようなものを今回は感じなかったのですが、春田と牧がつくるストーリーの軸(この二人はいつでも”春田と牧”でしたね)をその上司陣が彩ってくれていたからなんだろうな。

 

なんとなく演技というものは役柄という偽者をどうリアルに演じるか、という部分が重要なのかと思っていたのですが、そういう単純なものじゃないんですね。

 

脱線しましたが、邦画といえば堺雅人、な管理人の偏見が薄まったというお話でした。

 

 

男同士の恋愛って普通なの?という疑問の正体

気になったのは、なんで普通に男同士の恋愛が成立しているの?っていうところでしょうか。

 

LGBTという言葉が世間で広く知られてきた今はそういうのが普通なのかな?BLものを理解できないのは当たり前かな?女子はこういう風なのがすきなのかな(だから戦略として細かい部分は無視している)?と勝手に思っていましたが、違いました。

 

これはドラマを見てないからだ。

 

パンフレットを見る限りでは、劇場版はドラマの後日談にあたり恋人関係が成立してからのお話のようです。「なんでこの人たちは恋愛しているの?」はそこを飛ばしてしまったら分からないですよね。そりゃ。

 

見てみたい気もしますが、どういう話の流れになっているんだろうかという怖さもあります。頑張って見ても(男同士の恋愛に)共感できなくて、エンターテイメント部分は面白かったけどやっぱ根本的な部分は理解できませんでした、みたいになったらやだな、、、

 

おもしろい作品というのは滅多に出会えることがなくて、その純度が高いままであってほしいと思ってしまいます。白紙に墨をたらすようなことになるくらいなら、よく分からないけど面白い作品だったというラベルをはって記憶に残しておきたいとも思ってしまったり。

 

 

 

フィクションには夢を詰め込む

部長の元妻+麻呂?夫妻とジャスティス夫妻は、ちょっと唐突でびっくりしました(笑)前者はドラマとの絡みがあるのかもしれませんが、、、やっぱり皆美男美女と結婚するのが本懐なのだろうか。

 

 

まとめ

期待通りの面白さと新鮮さにあふれる物語でした!

邦画ってすばらしい(手のひらクルー)