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漫画「五等分の花嫁」8巻 感想 かわいい+かわいい+かわいい+かわいい+かわいい=五等分の花嫁【ネタバレあり】

愛の暴走列車二乃、五月の森、ついに変わり始めたふーたろーの意識。見所満載の8巻の感想です。ネタバレがあるのでご注意を。

 

 

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春場ねぎ著 五等分の花嫁8巻

8巻の表紙は二乃!(ふーたろーを)食べちゃうぞ、的な感じで、どこはかとなくビッ○感を感じるのは自分だけでしょうか。ちょっと言い過ぎなのは分かるのですが、可愛いという要素に+して有り余る妖艶さが出ています。

カットしちゃいましたが、ところどころにハートにみえる花びらがあるのが可愛い。

  

 

「え、何だって?」絶対許さないウーマン二乃

7巻の最後で告白してどうなるんだ?少女マンガなら朝チュン展開もありうるぞ!と思っていたのですが、ふーたろーの答えはまさかの「え?なんだって」でした。バイクの上でずっと普通に会話していたのに重要な部分だけ風のせいで聞こえないなんてあるのか??

ヒロインの告白を主人公がスルーする、というのは最近では忌避されている展開だと思います。ヒロインの勇気に対して主人公が応えないというのは、やはりかっこ悪すぎますし。割と使い古されたテンプレではありますが、この作品で出てくるとは思っていなかったのでびっくりしました。

 

からの・・・告白シーン!それも見開き1ページを使ったものです。印象的なシーンに見開き1ページを使うというのは五等分の花嫁の定番なのですが、7巻に引き続き8巻でも出てきました。

二乃は告白されるときはシチュエーションに”らしい”雰囲気を求めそうですが、自分が告白するときは周りのことなんて関係なく、自分の気持ちとふーたろーの存在という2つだけが重要で、それら以外頭にない感じですね。シーン関係なしにその想いだけでロマンチックだわ

 

 

告白がふーたろーに貸す命題

森の中できんたろーを誘ったときとは違い、告白シーンの背景は真っ白で、その中で人物だけに焦点が当てられた描写は何かしらを意味していそうな感じです。 

 

(前回の告白シーン;二乃が一人だけ)

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春場ねぎ著 五等分の花嫁7巻

 4巻;背景あり、きんたろー形態

 →事実上、ふーたろーに袖にされる

7巻;背景なし、ふーたろーおらず

 →え、なんだって?

8巻;背景なし、ふーたろーと対面

 →ふーたろーに伝わる

 

どんどん二乃とふーたろーだけの世界になっていますよね。周りなんてかんけーねー!ふーたろーに伝えることが大事なの、そんな二乃の感情が透けて見えるような描写です。

 

著者の春場ねぎさんのコメントで、恋愛は片方の気持ちだけでは決まらず、両方の気持ちがあって初めて決まるもの、というものがありました。

先生と生徒という一線を越えず、恋愛面ではノータッチだったふーたろーが告白シーンに写るようになったのは誰かから想われている以上、「それに応えないといけない立場になった」ということを示しているような気がします。これまで姉妹の想いというのがずっと描写されてきましたが、今後はふーたろーの気持ちも含めた両方が描写されていくのでしょう。

そしてふーたろーを”そう”したのは二乃です。動く人には報われて欲しい管理人は二乃が報われない未来は嫌だなぁと思います。されど他の姉妹だって何もしていないわけでなく、なんだかんだふーたろーに影響を与えているので”負け”て欲しくない・・・もうハーレムエンドでいいじゃない!

 

 

沸騰する感情と無自覚な理性

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 春場ねぎ著 五等分の花嫁8巻

強い・・・強すぎる。

顔を真っ赤にするくらい恥ずかしいのに尚も主張をやめない二乃。二乃にはこうと決めたら手段を選ばず断固として動く感情の獣めいた印象をもっています。テスト編ではもう会わないと心に決めていたにもかからずほぼ勢いで告白していますし、旅行編では混浴に突入してましたし、、、高校生でそれって大胆すぎじゃね。

最近は行動の後に恥ずかしかるというオプションつきなのでカワイさ抜群でございます。

 

ただ、1コマ1コマを拾っていくと、二乃ってかなりスマートなんですよね。二乃がふーたろーに告白できた要因としては「嫌いなのは役割であって、彼個人ではない(むしろ、彼個人は好き)」という自己分析ができたからだと思うのですが、その結論を導き出すまでの時間が非常に短い!なにせ「告白なかったことにする」という選択肢を与えられてから考え直して「もう一度告白する」までわずか1ページですからね。その短い時間に結論を得た。凄い。

 

まぁもともとずっと悩んでいたことでもありますし、もしかしたらこの自己分析は昔から内心では得ていたものかもしれません。そうなると、、、 

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 春場ねぎ著 五等分の花嫁7巻

「なんであんたと入んなきゃいけないのよ!(好きだけど)」ってなるのか。やばい。語彙が不足する。

 

そしてこの自己分析は自分へのいいわけという側面も強いでしょう。何しろあんなに嫌いという態度を出してしまっていたのですから、彼に気を許す理由が欲しいはず。そうやって自己分析してふーたろーに甘々になる二乃が見たい。

そしてそのシーンはフロシーンであってほしい!風呂担当!

 

更に言うなら生徒してしか見てくれないふーたろーに自分を意識させるためにチョコをあげるという定番で迂遠な方法をとる三玖に対して、二乃は告白というリスキーで効果的な手法をとりつつ答えはいらないといってフられることにリスクヘッジをしています。「なかぬなら鳴かせてみせよう、ふーたろー」自分にも相手にも容赦のない効果的な手を打つのが二乃です。いいビジネスマンになるぞ。

 

この「激しい感情と行動力」と「裏にあるおそらく無自覚な理性」のギャップが二乃の大きな魅力の一つです。

 

 

気遣い上手。

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春場ねぎ著 五等分の花嫁8巻

 一花に負担をかけすぎている現状を鑑みてか豪華なお祝いで家計を気にする二乃。家事スキルだけでなく金銭感覚も現実的なものを持っています。二乃は鶏胸肉(安い)をアレンジして美味しく見せるのが好きなタイプだと思うんだ。いい奥さんになるぞ!ふーたろー!

それがいいたかっただけです。

 

 

臆病な彼女を前に歩かせるのは彼

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春場ねぎ著 五等分の花嫁8巻

姉妹の前では割と挑戦的な三玖ですが、ふーたろーの前ではなかなか感情を表現できません。

隣り合っているのにコマが分かれて間に線があり、ふーたろーが考えているのは別の女(二乃)のこと。更に言うと周りの風景が写った窓が描かれています。

 

彼と彼女の心はまだ表に出ず、相手にまったく伝わらず、周りにはいろんな考慮すべきことがある。そんなことを暗喩しているようにも思えます。二乃の1ページ告白のシンプルさとは大きな違いです。

ただ、この感じは古典的ラブコメのお約束的で、そう考えるとぶっちゃけこの二人がいちばんラブがコメってますよね。

 

 

解釈できない

ブログで感想を書くようになってから自覚的になったのですが、管理人は三玖の心境の移り変わりを捕らえるのが凄く苦手です。たぶん自分の思考や行動パターンとはかなり遠いのですよね。

(そして二乃や四葉に感情移入しやすい。単行本を読み始めたのがこの二人の活躍回だったというのもある)

 

三玖に関しては読んで貰って価値のあるテキストを書ける自信がなかったので一番しっくりきたものをご紹介します。

 

ここでポイントになるのは、「生徒」と「教師」という関係性から、いつか「自信」を持って「卒業」しようと”決意”していたはずの彼女が、「自信」を喪失し、中途半端なままの状態でその関係から「リタイア」しようとしていたことでしょう。形式上の結果は似ていても、「卒業」と「リタイア」ではその根本がまるで違いますよね。

『五等分の花嫁』67話 感想、中野三玖がもう一度取り戻した自信!”今”の積み重ねが”未来”を作っていく! - ふわふわな日記

 「自信」「テストで2番」をキーワードに素晴らしい解釈をなさっています。

 

ちなみに三玖の感想を避けるとふーたろーの覚悟についても書けなくなるという・・・それでいいのか?!よくないけど書けない。

  

 

縁の下の力持ちからの・・・

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 春場ねぎ著 五等分の花嫁8巻

前巻で触れましたが、テストで非常に頑張ったといえるのは四葉だと思います。もちろんみんな頑張りましたが、トラウマもちがトラウマを克服したのですから特に頑張ったといってもいいでしょう。テスト編における恋のストーリーの主役は一花と三玖でしたが、勉強のストーリーでは四葉(と五月)がメインを張っていました。

 

そんな色々があったなかでの”彼女へのご褒美”がたったの1ページ。つまり、姉妹たちは四葉の努力に気づいていない?いや、もちろん基本的な部分知っているとは思いますが、真の努力と葛藤、救済までは知らないんじゃないでしょうか。うすうす感づいている姉妹(最初にケーキを渡した三玖とか。さすが三玖!強い!)はいるかもしれませんが、目だってそれを主張するようなページがありません。”じゃぁ”私も。ですし。軽い(笑) 

(まぁ、それでもご褒美シーンがあるのは四葉だけです。ちゃんと姉妹からの報いがある。神たる読者の満足感たるや。うおおお。)

 

四葉は分かりやすい性格というキャラメイキングがなされているのですが、実は肝心な部分を隠すのはうまいのでは??

 

 

それが意味するものは

四葉は一貫してサポートポジションで、最初からふーたろーの味方です。そうしないと話がまわらなかったという考え方もできますが、もっと重要なのは姉妹の仲でふーたろーとの歴史が一番長い、ということです。ファーストコンタクトは五月でしたが、直後に冷却期間(笑)が挟まれていますし、ふーたろーの心からの笑顔を引き出したのは彼女だけです。

そんな彼女が、部活事件で自己主張を覚え、ふーたろーを軸とする救済を受け、そして実は肝心な部分は隠し切るキャラであるというのは、今後の爆発的展開を期待せざるをえません。更に今回は二乃が表紙なので次は三玖ですよね。そして次は四葉・・・!

 

純真な彼女の秘めた想いが紙面に現れるとしたら、どんな風になるのか。どきどきですね。

 

長くなったので分けます。 第二弾を作成。 

herumo.hatenablog.com

 

 

7巻感想はこちら!

herumo.hatenablog.com