ラノベ「続・この素晴らしい世界に爆焔を!2」感想 しがらみのない外伝で発揮されるこのすばらしさ【ネタバレ】
圧倒的大正義ヒロインめぐみんが主人公のこのすば外伝です。このすばは外伝が出すぎている上に「この素晴らしい世界に爆焔を!」も”無印”と”続”があるので混乱しちゃいますね。
ちなみにアマゾンでの「この素晴らしい世界に爆焔を!」はかなり高い評価です。シリーズ通してほぼ★5というのは見たことがありません。(今回少し評価を落としたのが惜しい)
アマゾン販売ページより
それもそのはずで、この外伝はめぐみんの他に、ゆんゆん、アイリス、バニルという人気が高いキャラクターがほぼレギュラーとして出てくるんですね。むしろ出すための小説といっても過言ではない。なんていうマーケティング力!!(笑)
本編に比べてレビューが少ないことを考えると外伝に手を出すか迷っている人も多いのではと思いますが、バニルがメインの「この仮面の悪魔に相談を!」も含めて評価が高いので是非読んでみてほしいと思います。
さて話がそれましたが、外伝の感想です。ネタバレもあるのでご注意を。
えっ普通に面白いんですけど。びっくりしました。
このすばの大きな魅力といえば異世界転生もののセオリーを打ち破ったちゃらんぽらんな世界と人たちですが、外伝はいわば王道の楽しみ方もできますね。
王族がお忍びで色々なところに顔を出したり、歩き回る王女とそれに慌てる訳知りの周りの人々というのは、そのシチュエーションだけでニヤニヤできちゃいます。
そしてそれを支えるのは結局”このすば”らしさだという。か弱いお姫様がうろうろするというのはかなりリスキーで、護衛もなしに外を歩きたいなんていい始めると何を言ってんのこいつ??みたいな気持ちになるのですが、アイリスは強いですからね。
お約束
そして作品内に徹底的に作ったお約束を思う存分使ってきたのが2話目です。
これまでアクシズ教団関係とか、ゆんゆん友達いないキャラとかは楽しみつつも、いまいち乗り切れない感じがあったんですよね。実は。ゆんゆんが何で外に出ても友達できないのかよく分からんので飲みきれない感じがしていました。
でもアルカンレティアについてさめざめと泣き笑いを浮かべるゆんゆんは申し訳ないけど面白かった。(笑)こうも徹底的にお約束を貫かれると笑っちゃうんだなって思いました。
あと、カズマが不在な分、非常識キャラがツッコミキャラになったり立場が入れ替わりつつ話が進むのも良かったですね。カズマポジションにゆんゆんが来たり、めぐみんが来たり、というのは物語上の新鮮さもありますし、苦労した結果、自動的にカズマの株が上がるのもよい。やっぱり主人公っていうのはロイヤルな立場にいないといけないと思うんです。
ストーリー
基本的には温泉、カエル探しとライガー探しでした。アルカンレティア編で、少女(アイリス)に執着しまくるアクシズ教徒には若干ひいてしまいました。同じくセクハラされる側のめぐみん、ゆんゆんはトラブルメーカー体質であったり、友達がいないから絡まれるだけでもうれしいという背景があるのですが、アイリスにいたっては極めて常識的な少女ですからね。(おつきの人が苦労はしていますが・・・)
まぁアクシズ教徒にひく、というのはこのすば世界の一般的な価値観ではあるので、一線越えている感じもあるも、作者にの狙い通りなのかも。(笑)
個人的にはカエル探しの教授が結構好きでした。他人に迷惑をかける系変人ではあるのですが、目的の末に関係者以外に迷惑をかけたりしないですし、なんだかんだちゃんと依頼として出しているところに好感が持てます。
ライガー探しは伏線張られていた感ありつつも、そんな話あったっけな?と思っていたら特典限定だったとのこと。出版不況な現在、特典戦略は非常に重要なのでしょうが、ちょっと拍子抜けしました。
どうせならその特典の小説も載せろよ!というのはわがままなのでしょうか。
まとめ
あれ?感想が否定的だな。ライトなノベルとして十分楽しめるクオリティだったと思います。映画もあるし、楽しみですね。